2007年10月15日月曜日

Letter to Parents


2007年10月10日


保護者の皆様

拝啓

もう秋学期が始まってから、一月半近くが過ぎてしまいました。お便りが遅くなってしまい、誠に申し訳ありません。日本はようやく秋の気配だとお聞きしておりますが、9月には乾燥して暑かったフォートライトキャンパスもすっかり寒くなってまいりました。学生たちが東部旅行や南西部旅行に行っている来週あたりには、氷点下を記録するようです。

キャンパスはもうすっかり秋の気配です。昨日まではまだ緑の色を残していたメープル・ツリーも、今日は黄色づいてくるというより、もう葉を落とし始めているという感じです。秋になり、広葉樹はすっかり紅葉する中で、乾燥のためにカラカラになっていた大地が、曇り空や雨の日も多くなったために、むしろ草々が再び芽を出し、緑に戻ってきています。巨大な松などの針葉樹もまた緑を濃くしています。フォート・ライト特有の何とも言えない風景だと思います。 

このような中で、学生たちは元気に過ごしております。風邪を引いたり、寝込むような学生もほとんどなく、短英の学生のシアトル旅行も無事終わり、今週末からは東部旅行や南西部旅行を迎えることとなります。学生たちは改めて期待に胸を膨らませています。もちろん、旅行も授業の一環ですので、テキストも与えられ、しっかりと事前勉強をしております。

このお便りでは、いくつかお知らせすべきことがございます。
 一つは、この秋学期から新教務部長としてピーター・コビン先生が着任しました。先生は日本の中学校を卒業し、高校は東京の国際学校を卒業されただけでなく、大学卒業後は日本で教鞭をとられた経験もある知日家です。彼は毎食コモンズで学生との会話をして くれていて、これが学生にいい影響を与えているようです。彼はもう学生全員の名前を覚えており、学生たちと本当に親しく会話を楽しんでいます。教務のオリエンテー ションでは、ニュートンの話をしながら、新しい環境の中で、新しい発見をして、MFWIでの生活を楽しんで欲しいというメッセージを伝えてくれました。また、MUKO NEWSの最初のミーティングでは、彼が最終的にMFWIで働こうと決心したのは、MUKO NEWSを読んだからという話をしてくれました。学生たちは非常に喜んでいました。いろいろな場面で学生たちと接触を持ち、いろいろなメッセージを伝えてくれている姿は、大変好感が持てます。

また、この10月からは専任のカウンセラーとして冨田恭子さんが着任しました。冨田さんは、武庫川女子大学の英語文化学科の卒業生で、アドバイザーの経験もあり、学生たちの状況を本当によく理解できる最適のカウンセラーであると思っております。実際、着任して日も浅いのですが、学生たちに対してカウンセリングに対する非常に適切なメッセージを与えてくれました。それはカウンセラーはカウンセリングを受ける人の悩みについて相談を受けるということだけでなく、むしろ、その人の未来の夢を実現するためにお手伝いをさせていただくものなのだ、というメッセージです。学生たちも今後、いろいろな悩みを相談するだけでなく、自分たちの心強い先輩として、いろいろな話をしに行くことと思います。

以上は、人事面ですが、武庫川フォート・ライト・インスティチュートとしましては、新たに学校としての教育ミッションを作成することになりました。それは3つの分野から成っております。

1.学生の英語コミュニケーション能力を向上させること
2.学生およびアメリカ地域社会の人々が相互の文化およびライフスタイルの理解を高めること
3.教育面および学寮生活をとおして、最も高い学問的かつ人間的成長を達成できるよう、一人ひとりの学生に幅広い総合的支援を与えること

というものです。そして、この教育ミッションを実現するための具体的方策も考えております。1番目のミッションは同じような教育施設では共通するものですが、MFWIの特徴は何と言っても、2番目と3番目にあると思います。そしてこれは、従来の教育の経験を生かしたものとなっています。

2番目のミッションは、毎年400名近い学生がホームステイを通して、200家族に近いホストファミリーと交わっており、この交流の中で、学生は立派に民間外交官の役割を果たすと共に、日本文化の再認識をし、さらにホストファミリーはまさにその逆の経験をしているわけです。17年の永きにわたってこのようなホームステイが続いているということは、大変な努力と援助によっているわけですが、一つの奇跡とも言えるようなことではないでしょうか。

さらに、3番目のミッションに関しては、学生がMFWIで過ごす過程で、単に英語力がつくというだけでなく、MFWIでの生活が人格的な発展の面で大きな貢献をしているということです。今年のエクステンションの学生に関して、先生方は皆、その成長に吃驚しております。特に皆、顔つきが素晴らしいものになっています。そして、教育の学生や短英の学生に対して、強烈なメッセージを発していて、大きなモデルの役割を果たしてくれています。

また今年からエクステンションの学生が教育と短英の学生に対して、それぞれ2-4人でグループとなって、よき相談相手となってもらう、メンター制度を作りました。このことによって、延長の学生は学期終了時には良きリーダーシップを発揮できるような力をつけてくれるものと期待しています。
(右の写真は第一回目のメンター反省会の模様です) 

さらにこの秋から、エクステンションの学生に対しては、ユニバーシティ・プレップという新しい授業を始めました。この授業は、学生の自主参加で大学の卒業単位としては認定されていません。延長プログラムの学生がアメリカでの大学の授業を受けるために必要な、リスニングやスピーキングやノートの取り方のスキルを身につけるように計画されています。授業は全体で8回開かれ、4回は、イースタンワシントン大学、ゴンザガ大学、ホィットワース大学を含む当地での大学の授業を受講し、他の4回はその授業を受けるための準備と反省に充てられます。授業そのものはデジタル化され、図書館等であらためて見ることが出来ます。学生たちは授業に対して積極的に参加し、現地の大学の学生と対等に会話を楽しんでいます。
 
また、授業外では、この秋からRAが主体になって、学生のためにいろいろなクラブ活動を始めました。その目的は、このクラブ活動を通して、学生がアメリカ文化をさらに実践的に身につけ、自分たちに関心のある活動に参加する機会を与えるということです。例えば、映画クラブでは、学生は単に映画を鑑賞したり、アメリカ映画を論じたりするだけでなく、実際に映画を作ることになっています。

11月16日には、MFWIで教員養成をテーマにした国際シンポジウムが開かれます。シンポジウムは、武庫川女子大学が主体となり、スポケーンにあるイースタンワシントン大学、ゴンザガ大学、ホイットワース大学との連携で開催されます。更には韓国にある梨花女子大学の参加も予定されています。このシンポジウムでは、教育学科の学生とエクステンションの学生が授業の一環として参加することになっています。このような国際学術大会に参加することで、学問のあり方を知り、自分たちの将来のキャリア形成の上で、学生たちに刺激になってくれればと思っております。

以上が、この秋から始まった新しい活動の紹介ですが、従来と同じように、学生たちは授業以外でも、例えば、インターステイト・フェアやヴァリー・フェア、清掃ボランティアなどで、地域に対して大きな貢献をしています。MFWIの重要な施設である、日本文化センターの活動でも学生たちは大きな貢献をし、地域から高い評価を受けています。

今週の土曜日から、教育学科の学生の東部旅行、更に来週からはエクステンションの学生の南西部旅行、そして短英の学生の東部旅行が始まります。これらの旅行を通じて、学生たちは多くのアメリカ文化を学び、その学習を通して、さらに日本の文化の再認識をすることになると思います。

MFWIの学生たちの様子は、もしもコンピュータをお持ちであれば、武庫川 女子大学のホームページから「アメリカ分校(MFWI)」の項目に入っていただけますと、「MFWI留学レポート」という項目があります。そこに「I LOVE MFWI」という項目と、「キタグチ先生のフォート・ライト・レポート」という項目がありますので、そこをクリックしていただけますと、現在の学生の様子が良く理解していただけます。さらに同じ頁には、日本文化センターの紹介もあり、それを通じて同じように学生たちの様子を知ることができます。是非一度尋ねてください。

これからは次第に日本も秋色を濃くしていくことと思われます。寒さも増してきますので、保護者の皆様に置かれましては、ぜひとも健康にご留意いただきたく存じます。また、お時間の許す限り、ご息女との連絡を密に取っていただければと思っております。
 今後とも、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

                             敬具

              武庫川フォート・ライト・インスティチュート
                 副学長  桝 形  公 也

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